さて前回のブログでご紹介したツナの製造を見学した後は、
アンチョビとコラトゥーラ作りを。 アマルフィ海岸の端、漁村Cetaraチェターラのスペシャリティです。 彼らのアンチョビをいただいた時、あまりに旨味を感じる美味しさにびっくりし、 どうしてこんなに美味しくなるのですか?と聞いたら、 長期熟成とオーク材の樽がその秘密、と教えていただきました。 一般的にアンチョビは、3ヶ月ほどで商品化され出荷されることが多いのですが 彼らの場合は12ヶ月かけて熟成。 3~4ヶ月プラスティックの大樽で熟成させた後に 地元カンパニア州の樫材を原材料に職人が作った木桶に移して トータルで12ヶ月ほど(またはそれ以上)熟成させるのです。(上の写真) そして重要なのが素材。 地中海の、身の大きなAlici(カタクチイワシ)を獲ったら 船でそのままフレッシュな状態で運ばれ、加工場へ。 イタリア産だけでなく、バスクのカンタンブリア産のものを使う場合も多いそうです。 加工場ではまず頭と内臓を取り除き、塩水で綺麗に洗い、 塩とともに仕込んでアンチョビにしていきます。 カタクチイワシ漁は夏がシーズン。 夏にたくさん獲れるイワシを保存する方法として古代ローマ時代にも アンチョビ、そしてコラトゥーラが作られていたことがわかっているそう。 それを聞いて「ではコラトゥーラは、古代ローマの調味料・ガラムということですか?」と 訊ねたところ、違うということ。 ガラムはイワシだけでなくいろんな魚を使っていて、また内臓も一緒に仕込まれていた。 一方コラトゥーラは、カタクチイワシのみを使用し、さらに内臓を綺麗にとってから仕込んでできたエッセンス。 故に言うなればTop of Garum 最上級のガラムと表現できる、ということでした。 なるほど〜。 一番下の写真はアンチョビエッセンスのコラトゥーラを 紙のフィルターに2日ほどかけて、仕上げているところです。 コラトゥーラもほぼ1年間ほど熟成し、出来上がるそうです。 さて、お次はアンチョビの加工の様子。 仕込んだアンチョビから骨を外し、麻の布の上に並べていき ガラス瓶に手作業で詰めていく様子を見学しました。 以下がそれらの画像です。 気が遠くなるように手間がかかる丁寧な手作業! やっぱり美味しいものには訳がある! これから彼らのアンチョビをいただく度、有難さが沸き上がってきそうです、、。 彼らの丁寧な仕事ぶりとその結果の美味しさに感動した1日でした。 秋には皆産にご紹介できるよう、準備をがんばります!
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ra久しぶりにバーリに来ています。
実に2〜3年ぶりの出張。 二日間、オフィスにこもってのラ・プロンタシリーズの試作でした。 味や量を見直し、なんとかクリスマスに間に合うように バージョンアップの努力中です! 写真右端の製造責任者のアントニオさん。 試作をするたびに、彼がラ・プロンタを仕上げてくれます。 ラ・プロンタをいつも作ってくれている彼に 「美味しく仕上げる秘訣などありますか?」と質問したことに 彼が答えたひと言。 「La Pasta Va Coccolata con Amore」 (パスタは愛情込めて、大切に可愛がってあげなくてはならない ) ちょっと感動してしまいました、、、(うるっ) 彼は確かに一食、一食作る様子が、まるで子どもを見守るような様子。 1日中試作をしていたら、ルーティンになってしまうかも?? それにも関わらず、真剣なまなざしでパスタの様子を見つめ 時たま混ぜてあげる様子、、。 仕事の姿勢にちょっとじん、としました。 ラ・プロンタも日本へスタートしてから早7年目。 時間とともに一緒に課題を乗り越えつつ 良いコラボレーションができるようになってきました。 新フレーバーも加えられるかな? ラ・プロンタの今後、ぜひお楽しみに! 下の写真はSNSにラ・プロンタの生産者ティベリーノ社がアップした写真。 オフィスで過ごした1日の様子、 そしてその後、気分転換に海の近くに連れて行ってくれた際。 生産者さんとの関係も、時間とともに信頼関係とお互いへの尊敬で少しずつより良いものに。 これも日本で購入くださるお客様があってのこと。 ありがたいことです、、。 1年振りにバーギズの工房へ。
日本に飛びたつパネットーネ作りの現場に お邪魔してきました。 ドアを開けると、むん、とバターの 良い香り! 朝6時からパネットーネ作りに勤しむ パネットーネ職人のファビオさん(写真右)と デザインや顧客対応などを担当するリッカルドさん(写真左) の二人の優しい笑顔に会えて、 なんだか心がフッと緩んだ感じ。 思わず気持ちは 「ただいま〜!」 お付き合いの年月が重なっていくことって 実はとても大きな財産だと思っています。 初めの頃は簡単出ないことがたくさんありますが 一つずつ解決したり、 お互いの距離を少しずつ縮め、 また相手の仕事も徐々により理解できるようになって。 そうして1年、また1年とお付き合いを 長く続けていけるということは、 信頼を積み重ねている、ということになると思うのです。 お互いに、この人たち(会社というより人ですね) と一緒に仕事をしてよかった!と 思ってもらえないと長くは続きませんものですよね、、。 今回「あぁ、このパネットーネを日本の皆さんに お届けできて幸せ〜〜〜」と改めて思えたのですが、 それは、ファビオさんの仕事への情熱に 触れて、また新たに感動したから、、。 パネットーネを生きている天然酵母で 作るということは、パネットーネ生地作りに 入る前に、3時間ずつ生地作りを3回行い、 9時間発酵させなくてはならないということ。 そして朝早くから長時間にわたって工房に立ち 天然酵母の様子を見ながら 生地に材料を追加していくタイミングを見極める。 気も使います。 重労働であり、またある種単調ともいえる 職人の仕事。この仕事をこんなに嬉しそうに 笑顔を時折浮かべながら取り組めるなんて。 "mi piace le cose fatte bene" 「自分が丁寧に作られたものが好きだから。」 また「本当にパネットーネが好きなんだ」とも。 こんなに一日中、そして何ヶ月も作り続けているのに!?!? 今日はfacebookグループのライブも行い、 膨大な愛情と手間を注ぐ彼らの仕事ぶりを理解くださり 「パネットーネは、まるで子どものようですね」と コメントをくださった方に、 「子どものよう、でなく パネットーネは僕の子どもなんです」と お茶目に笑うファビオさん。 ジーンとしました。。。 私もこんな風に、感謝とともに とことん仕事を愛していきたい、と 改めて思ったのでした。 尊敬・・・・。 一緒に行ったKさんと、彼らの天然酵母が こんなにスペシャルなのは、 ファビオさんの性格の優しさも きっと味に影響しているよね、と二人で話していました。 写真のバックに写っているパネットーネ、 今日の焼き上がった分全てです。 一日に職人の焼き上げる量には、限りがあります。 あと数日で日本行きの分が全て焼き上がり、 あと僅かで日本に旅立っていきます。 パレットに積まれたパネットーネもあり、 こうした日本にいく子たち (ほとんど気持ち的にはやっぱり子ども、、)に 「気をつけて旅たってね〜」と 声をかけて箱を撫でてきました。 どうか到着まで、もう少しお待ちください! 9月の末、グエルゾーニの収穫へ。
今年はヒョウの被害がかなりあり、 収穫量は残念ながら昨年の半分ほどでした。 やる気満々でミラノから向かったものの、 最終日ということもあり、 あららというぐらい少量の収穫で 午前中でほぼ終わってしまい、 少し拍子抜け、、、。 それでも彼らが1年間大切に育てたブドウに 触れさせていただき、味わわせて いただく瞬間、瞬間はとても感動的でした。 今年のように収穫量が限られていると、 自然の恵みである美しいブドウに対し、 感謝の気持ちを感じずにはいられませんでした。 普段、電話やメールでやりとりしている グエルゾーニの皆さんと 畑で一緒に食卓を囲んだこと。 とても貴重で嬉しいひとときでした。 なんと言っても普段から働いている 仕事仲間ですから! 地元のトラットリアから 取り寄せてくださったランチは まさにエミリア州! まずは生ハムの王様・クラテッロに ニョッコフリット。 (ラードで小麦粉の生地を上げたもの) この辺りの名物のカボチャのラビオリ、 ヴィゴリという太めのパスタに ベーコンで味をつけて。 テーブルにおいた飲み物は、 ワインでなく今年できたばかりの モスト・ドゥーヴァ (皮ごと煮込んだブドウジュース) このモストを 10%の小麦粉で一緒に煮て固めた 地元のデザートSugoliスーゴリ。 昔の収穫用の木箱を持ってきて 皆の椅子にしていただいたランチは シンプルながらとても気持ちが 温かくなるものでした。 定期的に顔を合わせ お互いの問題を共有しあったり、 今後のプロジェクトを話あったり。 やはり実際に会うことって とても貴重だし、大切なこと。 収穫をお手伝いするはずが ランチをいただきに行っちゃったみたい(笑)。 スタッフのNさんは まだバルサミコのセラーも 見たことがなかったので 良い経験となりました。 生物多様性に富んだ グエルゾーニの畑には 野うさぎや、雉(きじ)も やってきます。 色も香りも良い畑の土に触れて 来年はたくさんのブドウが なりますように、とお願いをしました。 上の写真は、シチリアのトマトの生産者のトマト栽培の現場です。
ラ・クチネッタ有機カラフルミニトマト には、ダッテリーニという 数あるトマトの中でも、あまーい品種を使っています。 99%が有機ダッテリーニです。0.5% がオリーブオイル、 0.5% が海塩なのです。 写真は2月なのでハウス栽培ですが、いまはハウスを外して たっぷり海風を浴びながら、収穫のハイシーズンを迎えています。 一方、私たちのロングセラーの大人気商品である ラ・クチネッタ有機トマトたっぷりトマトソース (リンクは2種あるうちのスパイシーです、夏ですので!)は、 トスカーナ州の有機トマト。 あと1週間ほどでいよいよ収穫スタート!するところです。 こちらは、一旦始まったら夏の終わりまで 3稼働、24時間体制で、 収穫したトマトを24時間以内、 新鮮なうちに加工していきます。 トスカーナの有機トマトを95%以上使い、 ノンオイルであることが特徴です。 振り返ってみたところ、この南トスカーナの生産者とは お付き合いしてから16年も経っていました! 零細の私たちの発注に 長く付き合ってくださり、本当にありがたいことです。 つくづく思うのですが、こうした生産者さんとの 長いお付き合いが、私たちのお仕事の礎だと思います。 こうした生産者さんが良い品を作り続けてくれるよう、 日本のお客様に、丁寧に作られた自然の恵みをお届けできるよう、 私たちも微力ながら頑張っていきたいと思います! |
Casa Morimi
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