シチリア島とアフリカ大陸の間の島・パンテレリア 島。 この火山で生育する植物はどれも香り高い。ミネラル豊富な肥沃な土壌と、強い太陽の光や風が、 さまざまな植物を他の場所とは違う特性へと変性するらしい。 まず島の名産・ケッパー。 ボノモ さんが島の一番高い場所で有機栽培するケッパーはカリッとした歯ごたえとしっかりした風味、塩漬けにしているトラパニ産の塩までおいしい。 ケッパーはツナのサラダや、魚のアクアパッツァ、ジャガイモのサラダにセミドライチェリートマト と、とちょっと入れるだけで、その塩味でぐーんと美味しくなる。 私たちが日本に紹介しているのはミディアムサイズ。小さいのが高級とされているけれど、1kgにするとたくさんになるから、というのが島の人の弁。島の人にすると、少しサイズが大きい方がケッパーの香りがしっかりしているし、サラダにも料理にも使いやすい。叩いて使うにもちょうどいい、と教えてもらった。 昨年6月に訪れた際には、添付で乾燥させ、手作業でハーブに仕立てた濃厚なオレガノの香りにもびっくりしてしまった。少し手で揉むと、うわっと香りがひろがる。かたちもシチリア本島で見るオレガノとは少し変わっている。 ミントのような後味がさわやかで、トマトのスライスや、きゅうりの塩づけにふりかけオリーブオイルをかけると、たちまち力のあるひと皿になる。 (昨年2019年夏の収穫分はすべて終了し、今年2020年の夏収穫したオレガノが晩秋に入荷する予定です) 野生のフェンネルシードケッパーとオレガノとともに、惹かれたのが野生のフェンネルシード だ。 その甘く、それでいて爽やかな独特の香り。 このハーブをひと振りすると、すべての料理がエキゾチックな表情に素敵に変身する。 フェンネルとはウイキョウのこと。 野菜のフェンネルとは別の品種で、花を咲かせたあとに採れる種がフェンネルシード だ。 ボノモ さんいわく、フェンネルシード は栽培したものより、野生の方が断然香りがつよいそう。 訪れた時期は、ちょうど花が咲いている時期だった。 フェンネルというと、すぐに連想するものがいくつかある。 まずはトスカーナのサラミ。よくフェンネルシードが使われている。 フェンネルシード の殺菌効果と、匂い消し効果、そして消化を助ける効果がサラミの原材料にぴったりだ。 長く愛されている味と伝統には、なるほどと思わせるもなぁ。 ペコリーノにもフェンネルシード が使われているものがあったっけ。 そして北イタリアの山のパン。 昔オーストリアだった地域でよくフェンネルシード を使った香り高いパンを食べた気がしている。 コルティーナだったか?あるいはボルツァーノかメラーノか? 酸味のある天然酵母のパンの香りにこのフェンネルシード の香りが重なると、もうたまらない。 チーズや生ハム、サラミを載せて、どんどん食べれてしまいそうな美味しさだ。 パンに合わせると、ドイツやオーストリアの文化が途端に近くなる。 そういえばピクルスにもよく使う。キャペツの塩漬けに使ってみたらなかなか好きな味になった。 クミンを使う人も多いようだけれど、たまにフェンネルシード もおすすめしたい。 好物のパレルモのイワシのパスタもパッと浮かぶ。 ただこれは、野菜の方のウイキョウのヒゲを大量に使い、イワシと干しぶどうと松の実で作るので、フェンネルシード ではなく、すぐ思い浮かぶもののはずれなのだけど。 それでもあの独特の清涼感ある香りは一緒。 カタクチイワシにたまにフェンネルをふりかけたりして、手軽にちょっと変化球が愉しむこともある。 インドで過ごした日々も浮き上がってくる。
病気の手術をしたあと、ご縁がありインドのアユールベーダの先生に1ヶ月パンチャカルマというデトックス治療でお世話になった。その先生は2名しか患者さんを取らず、朝まず脈をみて、その日の治療のメニュ−とお献立を決めてくれる。焼きたてのチャパティにフェンネルシードが使ってあることもあった(多分)。たくさんの野菜とスパイス、毎日とても美味しくて食事が楽しみだった。さまざまなスパイスが使われていたけれど、フェンネルの香りがはいると異国情緒がずいぶんと増す気がする。 日本ではよく通った東京のインドレストランで、お口の匂い消しと消化のためによくレジのところにフェンネルシードが置いてあるものも思いだす。 食後にフェンネルシード のハーブティもおすすめ。 消化を助ける効果、そして優しく甘い香り。眠る前にもよいに違いない。 フェンネルシードは沈んでくれるので、濾す必要もなく、お湯で柔らかくなったフェンネルシード を私は捨てずにおいしく食べてしまう、、。お好みの量のフェンネルシードでぜひハーブティお試しください。 北イタリアの地中海に面したリグーリアでは、カスタナッチョという栗粉のお菓子にフェンネルシード を使う伝統があるようで、秋に機会があればぜひ食してみたい。 トスカーナでローズマリーの香りのカスタナッチョを作ってもらったことはあるけれどフェンネルシード とは想像したことがなかった。 これを知ったきっかけは福岡の厳選食材のお店とマクロビ教室「Essential」の柿木シェフがインスタにアップされてらしたことから。柿木シェフには、伺うたびに美味しい智慧を授けていただいてとても感謝している。 なお地元パンテレリア 島では、豚肉にオリーブオイルと一緒にマリネしてグリルにしたり、Mustazzoli panteschi ムスタッゾリというクリスマスのお菓子に使われることが一般的だそう。 パンテレリア 島の野生フェンネルシード 、ぜひ一度お試しを!
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ここ数年、ミラノでは小振りなカラフルトマトが手に入るようになりました。 その中でも私がいつも買うのは、ダッテリーニ種。ダッテリーニとは小さな棗(なつめ)の意。 棗のように細長くて、実もしっかり。そしてなんと甘いこと! そのダッテリーニの黄色と赤の甘くて濃厚なトマトソースがずっと気になっていて、1年前から赤と黄色のダッテリーニを栽培しはじめた、シチリアの有機生産者ニコラのところにトマト収穫時期に会いに行きました。この出張をNHKで取材いただきました。 シチリアのカラフルトマト(ダッテリーニ)が美味しい理由ダッテリーニのトマトが美味しい理由 その1 : 海から吹く風 ダッテリーニトマトが栽培されているのはマリーナ・ディ・ラグーサ。海がすぐそこにあり、海風が気持ちよく吹いています。おじいさんの代からトマト栽培に従事しているニコラたちの畑において、大切なことのひとつはこの海からの風。ミネラルを含んだ海風が吹くことで、有機栽培をしている彼らのトマトは健やかに成長します。風通しが良いので農薬を使わなくとも、病気や虫の心配が減るのです。冬の間は温室での栽培ですが、温室の横側のシートがあがるようになっていて、ときおり風をとおしながら栽培します。温かくなる5月中旬からは温室のビニールを外し、外での栽培に転換します。 ダッテリーニのトマトが美味しい理由 その2 : 有機栽培とマルハナバチによる受粉 ニコラのお父さんの代から有機栽培に転換し、できるだけ環境にやさしくトマトの自然の美味しさを引き出すように努力しています。そんな彼らは当然のように科学的なホルモン剤などを使用せず、受粉をマルハナバチにまかせています。広い温室の中を100匹ほどの蜂がつねに飛び回っていて受粉に活躍しています。蜂を媒介に受粉を行うトマト栽培は今は少なくなってきていると聞きました。 ダッテリーニのトマトが美味しい理由 その3 : 豊かな有機物を含む雨水を畑に 彼らの畑には長さ50メートルほどの大きな貯水池があり、雨水を貯めるようになっています。そこにガチョウや魚を生育させ、水中に藻や有機物が増えて栄養を豊富に含む水となります。この水を畑の灌漑に使い、土とトマトに栄養がたっぷり行き渡るように工夫しているのです。もちろん環境に負担をかけないサステナブルの視点からの試みでもあります。 ダッテリーニのトマトが美味しい理由 その4: 完熟をひとつずつ手で収穫 ダッテリーニトマトは房に何個もトマトがなり、房元から徐々に熟します。そのためひとつひとつ完熟したトマトを手で収穫していきます。人の手でしかできない収穫であり、完熟しか収穫しないことでトマトも甘さが際立ったダッテリーニのトマトソースに仕上がるのです。 なおニコラたちはシチリアで唯一“カポララート”という移民の労働搾取から人々を守り、人としての尊厳を保てる方法で仕事を提供しています。NO CAPというこの団体に加盟しているのはシチリア島で唯一ニコラたちの会社だけだそう。地中海の反対側からシチリアに、たくさんの移民の人たちが命からがらたどり着きます。農業の現場での安い労働力として違法に搾取されることがないよう、心ある経営をしています。 ダッテリーニのトマトが美味しい理由 その5: 収穫後、ただちにトマトソースに。ダッテリーニが原材料の99%! ダッテリーニは午前中収穫したら車で30分ほどの加工場に運ばれ、すぐにトマトソースにします。あるいは午後に収穫し、翌朝にトマトソースに。新鮮の素材をたっぷり使うがこのトマトソースの美味しさの大きな理由です。原材料は熟したダッテリーニ99%、海塩0.5%、エキストラヴァージンオリーブオイル0.5%。 ダッテリーニのトマトが美味しい理由 その6: 低温でじっくりと半分に甘みを凝縮、まるで家庭のレシピ トマトソースにする工程もいたってシンプル。きれいに洗浄したトマトを種と皮を取り除いてジュースだけにして圧力鍋へ。50度の低温でじっくり40分ほど調理して半分まで煮詰めます。トマトの風味が損なわれず、甘みが凝縮しているのです。その後、鍋を移してオリーブオイルと塩を加えて少し煮たら出来上がりです。 カラフルトマトの召し上がり方ダッテリーニは、“小さな棗”という意。イタリアではその際立った甘さとしっかりした歯ごたえの良さで最近ますます人々に愛されている品種です。何世紀も前にアメリカ大陸からイタリアにトマトが伝わったとき、もともとトマトの原種は黄色だったそう。 赤いダッテリーニ:スイートレッド スイートレッドは、甘みがダイレクトで凝縮していてピザソースやパスタソース、ケチャップ代わりにもとても美味しく召し上がっていただけます。例えばモッツアレッラチーズに添えて、オリーブオイルをかけるだけで幸せな味わいに。。。お砂糖を加えてないので、安心してご利用いただけます。 黄色のダッテリーニ:ゴールデンイエロー ゴールデンイエローは甘みと酸味が絶妙で、魚介類にもお肉料理にもよく合います。 赤いスイートレッドと同様に、抗酸化作用が高く、植物繊維、カリウム、ビタミンC、カルシウムも豊富です。 どちらのトマトソースも、まずシンプルに何も加えずにパスタと一緒に召し上がってみてください。 方法は簡単。フライパンに入れてトマトソースを温め、そこに茹であげたパスタを加え、良質のオリーブオイルをかけてよく和えます。お皿に盛り付けたら、お好みでパルメザンチーズを削ったものをたっぷりと。 シチリアのダッテリーニトマトの風味を満喫していただけますように! このトマト畑からすぐ近くDonna Lucataドンナ・ルカータの洗練された魚料理のレストランIl Consiglio di Siciliaのアントニオシェフにお願いして、黄色のダッテリーニを使ったお料理を指南いただきました。
レシピはまた改めて。 今年の2月にパンテレリア島を訪れたのは、忘れがたいレモンマーマレードの生産現場を訪れるため。生産者エマヌエラさんを初めて訪ねたのは、少し遡って昨年6月。輸入をはじめたばかりだったケッパーの畑を見せてもらい、オレガノを乾燥させるところに立ち会い、野生のフェンネルシード の香り高さを確かめに島を訪ねました。 その出張の折に、彼らの別の品々もいろいろと味見させていただき、味わった中でうわっと感動したのが、島の琥珀色のぶどう“ジビッボ”のジャム(砂糖を足さないので、日本ではジャムの枠にはいらずにスプレッドという名になりました)と、ジビッボのモスト漬、そしてレモンマーマレードの3品でした。 以前シチリアで忘れがたいオレンジマーマレードに出会ったことがありましたが、その生産者に翌年の収穫でできた新しいサンプルを送ってもらったところ、まったく違う味、まったく違う食感、まったく違う品物になっていた、、、という苦い経験をしたことがあります。 そのため小さな生産者が作る手作りの柑橘系のマーマレード(あるいはジャム)で、ペクチン不使用となると、用心に用心を重ねて選ばねばなりません。蜜のように美味しいジビッボぶどう100% であれば、どうやっても美味しいでしょうが、レモンは以前の経験からも、どうしても慎重にならざるを得ませんでした。そのため、ジビッボの素晴らしい2品だけ先にご紹介しました。 レモン収穫が巡ってきて、レモンマーマレード作りに立ちあった今年2月。その美味しさの秘密は想像を超えた手間と愛情だといういことを実感しました。この様子は、NHKの番組に取材していただいたので、ご覧くださった方もいらっしゃると思います。 今日のブログでは、レモンマーマレードについて書いてみようと思います。 パンテレリア島のレモンは、ルナーレ(月の意)という品種のレモン。生産者のエマヌエラさんとカルメロさん。 パンテレリア島 のレモンマーマレード 美味しさの秘密おいしさの秘密 その1: 火山の島パンテレリア の土壌 パンテレリア島は、シチリア島から飛行機でさらに南西に45分程、シチリアとアフリカの間に位置する、人口約8,000人程の小さな島。火山が噴火してできた島であり、ゴツゴツとした岩が大地を覆い、黒い大地が広がっています。この土壌が火山質のミネラルを豊富に含み、特別な養分が島の作物を特別な風味に仕上げているのです。シチリア産のものとさえ一線を画す、力強い素材力=パンテレリア品質はこの火山島の肥沃な土地によるものなのです。乾燥した土壌も、レモンを風味豊かにするそうです。 おいしさの秘密 その2: 自然と人の智慧の融合・アラブの庭 パンテレリア 島は強風の島。一年のうち300日ほどが強風に見舞われると言われています。果樹は、Jardino Arabo ジャルディーノ・アラボ "アラブの庭"と言われる 、岩を積み上げて壁を囲った小さな庭で育てられます。パンテレリア の人々は、何世紀も昔からこのアラブの庭の中に、大切にレモンの樹やオレンジの樹をゆったりと育て、まるで人格を持った人間のように大切に扱っているのです。名前もつけたりしていたこともあるそうです。なんだかとても素敵です。 アラブの庭の背の高い岩壁は、強風からレモンを守り、強い日光でレモンの樹が焼かれることを防ぎます。庭の中の温度と湿度を壁の外側の厳しい自然環境よりもおだやかに保ち、レモンの樹の健やかな成育を助けるのです。大自然に人の手と智慧を入れることで、おいしいレモンの実をみのらせるのです。 おいしさの秘密 その3: 酸味が少なく、皮まで美味しい“ルナーレ種のレモン” ボノモ さんの育てるレモンは樹齢100年のものも。パンテレリア 島のルナーレ(月の)という品種のレモンは、その名の通り、冬の間は毎月のようにたわわに実にをつけます。皮の部分、白いワタの部分、すべて美味しく食べられてしまうレモンです。火山の島・パンテレリアだからこそこうしたレモンが育つそうです。 おいしさの秘密 その4: 自分の庭のレモンだけ。熟し加減をみて収穫、その後すぐに加工。 ボノモ さんのレモンの樹は10本。冬の間その10本が毎月のように豊かに実りをもたらします。ボノモ さんは近くにあるレモンの樹々の様子を常に見守り、適切に熟したときを見極めて収穫、そしてできるだけ早く加工します。朝収穫してその後すぐに加工するか、あるいは前日の午後収穫して皮を丁寧に剥き、冷蔵庫に保存しておくかのどちらか。樹から実を外しマーマレードに加工するまで、ほぼ12時間以内。収穫から加工まで時間が短ければ短いだけ、自然の恵みそのままの美味しいマーマレードに。当たり前に自分たちのレモンしか使わない、そして酸度が同じになるよう同一のレモンの樹の実しか使わない、彼らの姿勢を尊敬し、またそのことに感謝しています。 おいしさの秘密 その5: 農薬、肥料ともに不使用のレモンを使って 農薬も肥料も不使用。自然の力だけで育ったレモンが原材料です。なお有機JAS認証の取得は小さな生産者であるボノモ さんに費用的にも事務作業的にも大きな負担になるため、あえて手続きをお願いしていません。 おいしさの秘密 その6: 家族に伝わるマンマのレシピ。手間と愛情をたっぷりと。 ほぼ手作りのボノモ さんのレモンマーマレード。レモンの皮をポテトピーラーでひとつずつ丁寧に剥き、痛んだところは丁寧に除去します。皮は皮で10分ほど水で煮ます。柔かい実の部分は5分ほど煮て余分な苦味をとり、その後この実をナイフで切って種をひとつひとつ取り除きます。手間がかかりますが、愛情こもった工程を経てなめらかな味わいが実現。機械に頼るのは皮と実を別々に茹で(茹で時間が違うため)て一緒にし、フードプロセッサーで細かくする工程ぐらい。 お砂糖もレモン100gに対し30gと甘さ控えめで、素材のレモンが持つ甘みを活かしています。 フードプロセッサーにかけたあとも、ボノモ さんは残っていた種を丁寧にひとつひとつ取り除きます。種が入っていても味は変わらないけれど、食感が少しでもよくなるように、と。本当に気が遠くなるほどの丁寧な手作業を重ねて、秀逸なレモンマーマレードが出来上がることを実感しました。その手間は、私の想像をはるかに超えていました、、。ボノモ さんのお母さんは、いつもこの方法で家族のために作っていたそうです。まさに愛情と手間をたっぷりかけた、マンマの味なのです。 ここをクリックすると、編集できます。 パンテレリア 島のレモンマーマレードの召し上がり方「世界は欲しいものにあふれている」の番組中に、レモンマーマレードを味わってくださったJUJUさんがドレッシングに入れても美味しそう!とコメントしてくださいました。なるほど!すごい発想力。JUJUさんはお料理上手に違いない!同じ番組の中では料理研究家のフランチェスコさんが、鶏のささみに合わせてくださいました。 番組にも登場してくれたシチリアの洗練された魚料理のレストラン「Il Consiglio di Sicilia」友人のシェフ・アントニオは、レモンマーマレードにレモン汁と塩を少し加えてソースにし、オリーブオイルで和えたカンパチのお刺身に合わせ出してくれました。美味しかったなぁ。 ボノモ さんたちはレモンマーマレードをチーズと合わせることが多いそうです。またレモンマーマレードを使った焼き菓子も作ってくださいました。月並みではありますがバタートーストに、ヨーグルトにやっぱり最高です。 7月二回に分けて入荷予定です。ぜひみなさまに味わっていただけたら嬉しいです! 4月23日にNHKの番組「世界は欲しいものであふれている」でご紹介いただいて、そろそろ2ヶ月が経とうとしています。ご注文のお届けにいつもより随分かかったにも関わらず、長くお待ちいただきましたみなさまに心より感謝しています。上記は今年2月に撮ったパンテレリア 島の写真です。
NHKの取材が入ったパンテレリア 島の出張は2月で、幸運なことにまだコロナウイルスの被害がイタリアには報告されていない時でした。その後、未曾有の被害をイタリアにもたらしたコロナウイルス禍。イタリアは残念ながらまだ終焉というには遠い状況ですが、やっといまは普通の暮らしが少しずつ戻りつつあります。 ロックダウン中、イタリアから日本に向けてなんとか商品を出荷するように必死だったこと、そしてNHK番組放映後の反響は想像を超えて大きく、この点でも忙しくさせていただけたことで、家の外のイタリアの、世界の悲しすぎる状況に気持ちが捕らわれて抜けられないとならず、ある種救われたと思っています。 人生が長くなると、コロナウイルスのような想像もしない世界規模の悲劇に立ち会うことも起こるのかも。20年間なんとか会社を続けていると、一度ぐらいはテレビに取材いただけるような幸運もあるのかも。そんな風に感じたロックダウン期間でした。 生産者のみなさんはこの間、大変な努力で出荷を実現してくれました。ソーシャルディスタンスのために、いつもの半数の作業スタッフ、頻繁な消毒、届かない瓶やラベル、世界中から舞い込む注文、思う通りにならない運送、、。朝5時から夜中までの2シフトにしたり、それぞれが苦労しながらなんとか荷物をだしてくれました。お互いの信頼関係がこういう非常時にどれだけ大切かということも、切実な学びになりました。 長くお待ちいただきましたが、やっとなんとか7月初めにまず第一便が入荷となります。少しでもお届けが早くなるように、二便で手配しました。第二便は7月末ごろから8月初めを予定しています。 楽しみにしていただいている品を早くお届けできるよう、スタッフ一同努めてまいります。 ながくながくお待ちいただき、本当にありがとうございます。 どうか、もう少しお待ちいただけますように。。。 |
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