Ospedale degli Innocentiのカフェから クリスマスイブのディナーの前は、フィレンツェで美術館巡りを。 仕事ではよくフィレンツェを通り過ぎるものの、休暇として時間を過ごすのは何年振り、 いえ、10年は経っているかも?? 長く実現したかった、フィレンツェ美術観光、自分へのクリスマスプレゼントとなりました。 美術館では好きな絵の前でじっくり時間を過ごしたり、もう一度戻ってみたり、と 自分のペースで観たいので、ひとりで1日、あちらこちらの美術館をブラブラ。 ウフィッツィ美術館が改装されていて、ボッティチェリの新しいコーナーが。ゆったりと 観れるようになっていました。特別展『Rinascimento giapponese 日本のルネッサンス展』 が開催されていて、長谷川等伯や、狩野派の名作を思いがけず観れるという幸運。 400年代のルネサッンス期の優美さ、エレガントさ、繊細さ、上品で華やかな色使い、、 今思い出すだけでも、幸せな気持ちが充ち満ちてきます。初めて行く美術館もいくつかあり、 今まで一体私は何をしていたのだろうか、と複雑な心持ちになるほど、心にたっぷり栄養を もらいました。次回は10年を待たず、1年後ぐらいにまたあの美しい絵や彫刻の数々に会えたら、、、。 あ、できたばかりのFondazione Zeffirelliもなかなか楽しい場所でした。 ヴィスコンティとマリア・カラスの出逢いが、人生で一番重要な出逢いの二つだった、という オペラ舞台監督・映画監督のゼッフィレッリ。彼は、フィオレンティーノ(フィレンツェ出身)とのこと。 幼い頃から、こんなに美しいものに囲まれて育ったら、クリエーターとしては有利に 違いない、かなりというか圧倒的に。 そういえば、世界の舞台で活躍する憧れの女性・ワダエミさんも京都の裕福な家で育ったと 読んだことがあります。丁寧に時間をかけた美しいものが、絶えず継承されていきますように。 革製の写真アルバムの表紙 SS Annunziataの入ってすぐのスペース Capelle Medicee Botticelli,Uffizzi 幾度となく観ても、ずっと観ていたい 下は日本のルネッサンス展。日本の屏風も素晴らしかった。
後で写真禁止だと知る、、ごめんなさい。
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イブの夜のご馳走の後、まだお腹が空いている気がしないまま、25日のクリスマスランチへ。 12時少し前に到着すると、もう暖炉に火が点いてご馳走の準備がされていました。 暖炉には、串に刺した豚肉、鶏肉、ラルド(豚肉の油)を巻いた兔肉。 肉汁を吸い取るように、切ったパンが挟まれて。 昔の時計仕掛けの仕組みで、串がゆっくりグルグルと回ってグリルに。 クリスマスツリーの下には、それぞれが準備したギフト。食事の後に、ひとつずつ開けていきました。 ローマ出身のティツィアーノが、お母さんお手製のオリーブを持ってきてくれ、 おつまみ一品をパパッと作ってくれました。今年収穫したオリーブを、オーブンで 乾燥させて作っているオリーブの実。バジリカータ州のオリーヴェ・アル・フォルノとは また違うローマ風とのこと。 オレンジの皮を薄く切り取って刻み、少しの唐辛子とオリーブオイルで和えて出来上がり。 初めて味わうローマ風味のオリーブのブラックオリーブ。自分の家のオリーブで作れるなんて 羨ましい。 おつまみの後は、クリスマスの定番・トルテッリーニ。 昨晩の牛肉のボリート(茹で肉)を作る際にとったブロード(コンソメ)に、 鶏肉のブロードを少し合わせたもの。驚くほど美味しいコンソメに。 トルテッリーニは美味しいと有名な手打ちパスタ屋さんから。ナツメッグを削りかけ、 そしてパルミジャーノ。毎日クリスマスであってほしいほどの美味しさ。 クリスマスのグリルは、暖炉の火でじっくり4時間かけて。付け合わせのグリーンサラダとポテトと。 お酢が利いたサラダが素晴らしくロースト肉とマッチ。チリチリとした青い葉は、カーヴォロ・ネーロのベイビーリーフ!ルッコラとともに、少しほろ苦い味わいが絶品でした。 いつかこんなキッチンでお料理ができたらどんなに素敵なことだろう、、。 この家を訪れる度に、広い庭、自分の家のオリーブ畑を見渡せるこのキッチンに憧れが増します。 今日のデザートは、シチリア・エリチェの名菓子店『マリア・グラマティコ』から届いた シチリアのお菓子『Cassataカッサータ』。甘すぎて普通は苦手なのですが、シチリアの 名店のこのカッサータは、普通にいただく甘いばかりものとは驚くほど違って、 濃厚なリコッタが忘れがたい美味しさ。さっぱりとしていながら、深い味わいお菓子でした。 マリア・グラマティコは地元の羊飼いから直接リコッタを買うそうです。 やっぱり美味しさの原点は、原材料から。 飛行機でシチリアからやってきたお菓子、これはやはり別腹。 25年来の親友アンナのご家族のおかげで、ミラノとはひと味もふた味も違うトスカーナの田舎での
クリスマスに。とても良い想い出になりました。来年はどこの家に、もらっていただくのかな、、。 20年来お世話になっているご家族を招いていただき、トスカーナの山間の大自然の 中のお家にクリスマスイブ、クリスマスランチと過ごしてきました。 日本の元旦のように、イタリア人にとっては家族が大集合する2日間。 よそ者の私も、友人たちの温かい親切のおかげで、なんとか毎年淋しくなく過ごせています。 お邪魔した親友の姉夫婦の家は、がっちりとした石の家。簡素ながらしっかりとした作りで 糸杉と広い庭に囲まれた、昔から私の憧れの家。初めて聞いたのですが、1200年代の塔が この家のベースなのだとか。何世紀にも亘って、増築しながら大切に維持された家は、 真ん中にそれは立派な栗の木の大きな梁があり、自然に抱かれているようで、 そこにいるだけで心地よい作り。 一家のクリスマスイブのメニューは、アンチョビバター、 手作りのイノシシのソーセージ、トスカーナ名物レバーのクロスティーニ、 アンナ特製のロシア風サラダ、サルデーニャからいただいたというカラスミ(ボッタルガ)を 削って生のアーティチョークとカラスミのサラダ。 メインは手作りコテキーノ、そしてレッサ(ボリート)と言われるお肉をシンプルに煮たもの。 デザートは、シチリアはエリチェの有名なパスティッチェリア(お菓子屋さん) 『マリア・グラマティコ』からアーモンドやピスタチオのお菓子。マリア・グラマティコは 親友アンナのシチリアの母のような存在。孤児であったマリアは 修道院で成長し、そこで尼さんたちからお菓子作りを学んだそう。生い立ちを書いた本 『ビター・アーモンド』も読んでみたいです。 デザートのもう一品は、泡立てた生クリームとメレンゲを固めたお菓子『MARENGOマレンゴ』。 これはお菓子屋さんでなく、家で作るのが一番なのだとか。親友の姉のマルツィアはとても上手。 一度、ぜひ習ってみたいお菓子。クリスマス当日はまた改めて、、。 イタリアに拠点を移し、早いもので9回目のクリスマスとなりました。
(本当にそんなに経つかしら、と何度も数えてしまいました、、) 外国人のひとり暮らしである私を案じて、いろんなご家族の方が一緒に、と 声をかけてくださり、これまでさまざまなお宅のクリスマスにお世話になってきました。 最初の数年は、食科学大学に留学していた際のルームメート・アレッサンドラの実家にて。 ミラノから30分ほど車でTreviglioのお家には、お父様の5人兄弟がそれぞれ 家族を連れて集まり、総勢30名ほどの会。 大人席でだいたい15名ぐらい。そして私も配属された若者席は、 私を入れてやはり15名ぐらい。ときにガールフレンドあるいは ボーイフレンドも参加で、20名ぐらいになったときも。 90歳近くになるおばあさまたち二人が、大切にされていてテーブルの上座に。 ふたりとも健在、背筋がピンと伸びていてとてもエレガント。 ディナーの終わりには、若者主催の音楽とともに詩を読む会や、ジャズのコンサートに なったり、さながらミニシアター。イタリアの北らしい、寛大な知的家族という感じの 素敵なクリスマスでした。 食事も2日がかりで、若者従姉グループの有志が仕度し、これも毎回とても楽しみでした。 雄鶏肉を詰めた卵生地の小さなラビオリや、牛肉に赤ワイン煮など、時間をたっぷり かけた甲斐あって素晴らしい味でした。 その後は、ヴェローナの母と慕っている方のお宅のクリスマスを過ごしたことも。 このときはボッリートがメインディッシュ。お肉のいろんな部位をコンソメで煮込んだボッリート。 冬のご馳走です。 その後はミラノの友人宅で、ハンガリアン・クリスマス。なぜならば奥様がハンガリー出身だから。 仔牛肉を煮込んだお料理が、それは味わい深く。お料理を頂くだけで、遠い東の国の景色が 浮かんでくるようでした。 そして今日は初めてのトスカーナでのクリスマス。 25年来の大親友のアンナの家族とともに過ごすクリスマスです。 アンナのお姉さんご家族とも、もう20年来のおつきあい。 ヨチヨチ歩きだった甥と姪も、それぞれパートナーを連れてのイブの夜。 おばさんも年を取るはずです。 フィレンツェからフィエゾーレの丘を通り過ぎ、さらに30分ほど山へ。 ミュジェッロという田舎にあるアンナのお姉さんの家は、私の夢の家。 広い庭に囲まれた大自然の中にあるお家。 春は広い庭にたくさんの種類のお花が咲き、夏は葡萄棚の下にあるテラスで食事、 秋は美しい色に染まり、冬は暖炉を囲んでのひととき。 昔ながらのしっかりとした作りの石の家で、心からくつろげる場所です。 フィレンツェで働く甥のフランチェスコが私もピックアップしてくれて、 今から山へ向かいます。 アンナはロシア風サラダを作ると言っていました。イースターは何度かお世話に なっているものの、クリスマスは初めてのトスカーナクリスマス。さてどんなメニューかな。 みなさまにも素敵なクリスマスを! Buon Natale!! プーリアの州都・バーリ。
昨年はほぼ毎月、最近は2ヶ月に1度ほどの頻度で訪れる場所です。 アリタリアの夕方のフライトが、おもいがけず夜の便に(勝手に)変更となり、 夕暮れどきに少し散策の時間ができました。 街の中心から徒歩で少し海へ。そこにはいつも、海。 ムッソリーニが、この海辺の道路を開発したそうです。 バーリは、ファシズム時代にムッソリーニが力を入れて開発をした街でも あるらしく、アールデコ調の公共建築がたくさん遺っています。 美しいロマネスク様式の教会がいくつもある旧市街に行く間はありませんでしたが、 それでも嬉しい、棚からボタモチ、束の間の海辺散歩。 こうした時間が仕事に励みをくれるものですね。 夕方近くでしたが、この海岸道路を階段で少し下ったところから、派手な音が パーン、パーン。覗くとやっぱりいました、、、 釣ったタコを岩に打ち付ける漁師さん。(ちょっと写真は撮れなかった、、、) 街のすぐ近く漁場があり、港があるバーリ。劇場と、漁場が隣りあう場所も なかなかないでしょうが、どちらも生きることに欠かせない二つの要素。 それがバーリの魅力なのでしょう。 |
Casa Morimi
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