(写真は、グラヴィーナからバーリ空港に向かう途中、車内から。両手に広がる、一面のオリーブ畑。) イタリアのオリーブの生産量60%ほどを占める、イタリアの踵、オリーブの大地・プーリアへ。 例年であればオリーブの収穫が終盤に入って少し落ち着き、さぁブレンドを!というタイミング。 ところが今年は状況が随分違い、なんとまだ収穫が10%しか終っていなかったのです。 "La natura decide. "(自然が司ることだから。) 私たちの生産者であるラグーソも、とにかく待つしかない、という様子。 こういうところ、自然相手の生産者の人々はすごいなぁといつも感心します。 収穫量も、収穫タイミングも、とにかく自然に従うしかない。 淡々と今できることを、焦らず、しっかり行なうだけ、という姿勢。 どの生産者さんにも共通していることですが、肝が座っているというか、 落ち着いているというか。 人力を超えた次元ですから、これはもうおおらかにいくしかないのでしょうか。 毎年11月には必ず伺っているラグーソのフラントイオ(搾油所)。 いつもは山のように収穫したオリーブが詰まったプラスティックコンテナーが 堆く積まれていますが、ご覧のようにガランガラン。 いつもならば、さながら社交場のように、自分のオリーブが搾り終るのを待つ人々で 賑やかにごったがえしているのですが、来ている方もまばらで、 どの方も自分たちの畑のものを持ち込んでいる、個人の方ばかり。 まあ当然、ブレンドをするための地元品種の数々も準備ができていないわけで。
ブレンドのために急いで日本から飛んでかえってきましたが、12月中旬に 出直すことになりました。 つい私たちは自分たちの都合でことを進めたくなりますが、当たり前のように 私たちが扱っているものは農産物。忘れがちな当たり前のことを、ヒシヒシと感じて ミラノまで帰ってきました。 それでもやっぱり行くと、いろんな学びがあり、また生産者の考えていることや課題など を共有することができて、とても有意義でした。この時期には搾油所を運営する生産者は 朝5時から夜中までで、思うように話すこともままなりませんが、あ思いがけず1年の打ち合わせも 腰を据えてできて、ほんとうに良かった。 やっぱり仕事といえ、人と人ですから実際に会ってコミュニケーションをして 初めて仕事が形になると毎回思います。 今日、12月中旬のチケットを購入。今度こそは、ブレンドを仕上げることができますように。 なによりもなによりも、最後まで品質も高く、豊かな収穫となりますように。 写真上が4代目ラグーソ。下はまだまだ現役3代目のパパ。
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