昨晩からシチリアに来ています。今日はお天気もよく、収穫日和! 今日はザハラ を作っている"オレイフィーチョ(搾油所)グッチョーネ" のご近所で収穫しているご家族のところへお邪魔しました。 ザハラ は近隣の人のオリーブオイルも買い付けています。 このあたりは、ほとんどがトンダイブレア種。 彼らが独自で持っている畑は標高が高いため、収穫は来週からとのこと。 彼らは代々搾油所を営んでいるため、どの家族がどのクオリティで どんな仕上がりになっているか、自分たちの目ですべて把握できるのが強み。 ザハラ にふさわしいクオリティをしっかり見極めて、買い付けているのです。 早摘みのオリーブオイルはまだグリーンで実もしまっているので、 Resaレーザと言われる含油率は、ほぼ10%から11%ぐらい。 収穫年によっては、もっと低い時もあれば、13%ぐらいまで取れるときも。 500mlのオリーブオイルには、5kgほどのオリーブが要るということです。 上の写真の小さなバスケットはほぼ16kgほどのオリーブの実。 ということは、1600ml = 500mlのボトルx3本と少し、ということになります。 今年はたわわになっているオリーブの実ですが、オリーブの習性として 1年実をつけたら、1年は休憩することが多いのです。 昨年のように通常の20~40%ほどの収穫量しかなかった場合は 販売しようにも数が限られてしまいます。 自然のものですから、仕方ないのですが。 "Natura decide. (自然が決めること)"、と彼らは言います。 収穫したら、その日のうちに搾ります。収穫後、いかに早く搾るかがオリーブの 品質を決める大きなファクターです。 素晴らしい品質に出会い、生産者を辿った結果、私たちがお付き合いしている 生産者の方々はみな自社で搾油所を持っていました。順番待ちすることがなく、 確実に良いタイミングで搾れるのですから。 上の写真は到着した夜に空港から搾油所に直行し、撮りました。 毎年、オリオヌオヴォ(新油。ノヴェッロとも言います)を味わう時は 感動的です、、。 なお搾油所の仕事は、収穫後に持ち込まれるオリーブを搾って
渡してあげることです。ジュゼッペとヴィートの若い兄弟二人は 搾油所3代目。おばあさんが創立したそうですが、医師である彼らの父は 収穫時期だけ搾油所の仕事をし、その間二つ仕事を掛け持ちしていたそうです。 この時期ヴィートの睡眠時間は平均4時間。 夜中の2時までフル稼働(一時は24時間でやってた時もあるとか)、 その後きれいに掃除をしてまた朝8時にリスタート。 ただ若い彼らは、もっとコミットして搾油所をやりたいと決意。 自分たちの畑を増やし、自分たちのオリーブオイルをしっかり作りたい、と。 そこで弟のヴィートは農業学校を卒業しフルタイムで搾油所と生産者の仕事を。 兄のジュゼッペは、ミラノの大学でマーケティングを学んだ後、 著名な食品会社のマーケティング部で働いています。 その仕事が終わったあと、夜はヴィートと連絡を取りつつ、 オリーブオイルの生産者として二足の草鞋を履いているのです。 なお右上の写真は近所の方(右)とヴィート(中央)、ジュゼッペ(左)。 子どもの頃から搾油所に出入りしている二人は、みなに可愛がられています。 昨晩搾油所についたら、二人が私に手渡してくれたのが、 ザハラ の2020初搾りのオリーブオイル!しかも立派な木の箱に “20周年おめでとう!もりみとそのチームのみなさんに お祝いの気持ちを送ります!”と。じーーーーん、、、。 大切にいただきます。そして箱はずっと取っておこうと思います。 こうした関係はプライスレス。仕事はやっぱり人間関係ありき。 お付き合いの年月とともに深くなっていく信頼関係の上に、 そして良いものを届けたい、という真摯な気持ち、 お互いに共感する向上心と価値観を持っていることが ながくお付き合いをするには不可欠、そう改めて実感するこの頃です。
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