今年もいよいよパネットーネの季節です! BAGHI'S バーギズのパネットーネ工房にやってきました。 今年3年目ですが、製造工程が80時間前後と長く、いまだ まだすべての工程を見きれていないので、今年こそ! 工房についた途端に香りのよいバターの香りにクラクラ。 早速試食したパネットーネがしっとりと風味よく、 自家製のオレンジの砂糖漬けもまた美味しすぎて、 ランチ替わりにペロリ。 これでミラノに帰っても悔いがないぐらいの美味しさ、、、。 私がミラノから半日かけて到着したときには、すでに 100年以上生き続けている天然酵母が9時間の発酵(3時間x3回)を 終えていて、パネットーネ職人のファビオは生地作りに入るところでした。 写真左上が発酵した様子、右上がその天然酵母を切りとった様子。 天然酵母は9時間以上発酵させないように工夫しているそうです。 なぜならば発酵しすぎると酸が強くなり、 また本来の強さがなくなるとのこと。面白い、、。 さぁいよいよ生地作り!水を入れて、天然酵母を入れたら、 卵を入れて、インパスティトリーチェ(捏ねる機械)にかけ、 その後、お砂糖と粉をいれます。 バーギズの凄さはまず原材料の豊かさ。 卵は近所で産みたての卵を。写真で320個分です。 サフランを入れているのか?と聞かれることもあるほどの 鮮やかな色は、この黄身の色なのです。 この卵の凄さは、鶏たちが気持ちよく過ごせるように 音楽をかけたり(ただしテクノはNG)、清掃も頻繁にして 私が訪問した時も信じられないことに全く匂いがしなかったことからも 品質を想像していただけるかと。 鳥インフルエンザ以降、屋外で飼うことが禁止されましたが おおきな屋根の下、鶏たちにとってできる限りの幸せを考えている パオロさん。冬は鶏たちがよく食べるので、黄色味が濃く、 夏は暑くて食べないので、色が薄いそうです。 今年はさらに品質がバージョンアップ!今まではベルギーのプレミアムと いわれる高品質のバターを使っていましたが、オランダの 小さな生産者のバターに今年は変更になりました。 その決めては香り!そして生クリーム分がさらに多いそうです。 今日一番の衝撃はベルギーの澄ましバター。バターと言っても、 澄ましバターまで使っているなんで、想像もしておらず絶句。 相当高いでしょう?と聞くと、通常のバターに2倍以上とのこと! こんなことしている人、他にいるの?と聞いたら、 ほかには誰も知らない、と。そりゃそうでしょう、、、。 相変わらず常軌を逸しています、、、。だから心底敬愛しているのですが。 粉も彼らならではのこだわりが。イタリア産であることはもちろん、 石臼で挽いたセミインテグラーレ。 つまりお米でいえば、5分付き玄米のようなもの。 胚芽の栄養と風味が豊かだからチョイス。 セミインテグラーレはその分、胚芽を含み重い粉。 ただでさえ非常に難しいと言われているパネットーネ作りにおいて これを扱える職人の技は並大抵のものではありません。 粉を入れて10分ほどすると、右のような感じに。 ファビオが“聞こえるかい、プパッ、プパッって言い始めたよ。 卵が欲しいって言ってるんだよ”と。 卵は何回かに分けていれないと、まとまらなくなるそうです。 右はこね始めてから30分ほどたった生地。 卵を加えながらこね続けていくと、左のような空気が入った生地に。 ここでいよいよバターを投入します! バターがすっかり馴染んだら、いよいよハイライトの澄ましバター! よく馴染んだら、生地を取り出します。こね始めてからほぼ1時間10分ほどでした。 びよよよーんと伸びる生地を発酵用のボックスに入れたら、
今日の工程はまず終了です。明日の朝までこの生地を じっくり発酵させて、第二工程にはいります。 右は明日活躍する天然酵母。3時間x2回発酵していますが、 明日生地作りの前に、3回目の発酵をさせて、その天然酵母で 第二段階の生地作りです。 (ついいつもお酒の三段仕込み見たいと思ってしまいます) 天然酵母はファビオが師匠から受けついた、100年以上経っているもの。 日々お世話して、生き続けています。イタリアでパネットーネ酵母と 言っても誰も知りません。どうやら日本だけの呼び方のようです。 本当は明日ミラノに戻るはずでしたが、予想外にも普通のサイズの パネットーネも焼きあげるというので(今回のパネットーネ作りは日本向けでは なく、彼らのヨーロッパのお客様のリクエストで小さなサイズを焼くそう)、 この際、3日目まで残ることにしました。 なおパネットーネはサイズが大きいほど、しっとりして美味しいのです。 日本向けは10月下旬からスタート予定です! まずは初日、お疲れ様でした!
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